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第六百四十五話 憑依菌 [怪奇譚]

 海から帰ってから、どうも調子が悪い。彼のサーフィン仲間たちと一緒に

出かけたのだが、私自身はサーフィンには興味がないので、みんながボード

にのって楽しんでいる間中、私はずーっと木陰で本を読んでいた。ふっと気

がつくと、周囲は薄暗くなっていて、みんなの姿も見えない。あれ? みん

な沖の方にでも行ってしまったのかなと思ってもう一度本に目を落とそうと

した瞬間、右手にある雑木林の当たりに気配を感じた。誰? そんなところ

に誰か隠れているの? そう思って林を凝視してみると、太い幹の木の向こ

うに白いものが見えた。ふわっと風になびくそれはワンピースだった。一緒

に来た仲間の中で女性は私だけだから、ワンピース姿は見知らぬ女性である

はずだった。私は少し身体を動かして幹の向こうにいる人物を確認しようと

するのとほとんど同時に、その人物もくるりと顔を動かして、私の方に視線

を向けた。十数メートルはある距離からだと、その表情まではよく見えない

のだが、それなのに私は背筋に冷たいものを感じた。表情はわからないのに

眼光の不気味さだけはわかった。あまりの寒気にぶるぶるっと実を振わせて

もう一度その姿を確認しようと林に目を向けたが、白いワンピースは消えて

しまって影も形もなくなっていた。一瞬気が遠くなったような気がしたの

だが、気がつけば周囲は昼間の明るさを取り戻しており、海辺ではしゃぐ男

たちの姿も戻っていた。

 いったいなんだったんのだろうと、後から彼に話してみたが、居眠りして

寝ぼけてたんだろうと言って掛け合ってくれなかった。

 家に帰ってしまってからは、そのことをすっかり忘れていた。だが、まも

なく微熱が出て身体が不調を訴えるようになった。鼻風邪でも引いたのだろ

うと気にもとめずにいたら熱は下がったようだ。だが、なんとなくふらふら

したり、腹具合が思わしくなかったり、なんとはなしに体調が悪い。一週間

様子をみていたが、どうにも改善されないので、三週間過ぎてようやくこれ

は一応医者に看てもらおうと決意したのだ。

「うーん、とりたてて身体に異常はないようですな。ふむ、だけど体調が優

れないか……血液検査の結果も正常ですし。まぁ、最近流行のあれ、ですな」

「先生……なんですか、最近流行のあれって?」

「うん、原因不明の症状を訴える人がときどきいらっしゃるんだが、なぁに、

心配ありゃぁせん、憑依菌ですわ」

「憑依菌?」

「そう、海だとか山だとか、そういうところでもらってくるんですなぁ」

「……確かに、夏過ぎに海へは行きました」

「そうじゃろう? そこでもらってきたんじゃぁないかな?」

「何をもらってきたんです?」

「その、菌をじゃな。憑依菌」

「それってなんなのですか?」

「じゃから、悪しき霊魂が持っている菌じゃよ。あんた、海で何かおかしな

ものを見なかったかね?」

 私は医師に、海で白いワンピースの女を見た話をした。

「で、そいつと目があったのではないのかね?」

「目……? ええ、確かにギラリと目が光るのを感じました」

「そうじゃろう、それじゃな。そのときにうつされたんだろうよ。ま、薬を出

しておくから、朝昼晩、一錠ずつ、一週間飲みなさい」

「え? お薬で……治るんですか?」

「当たり前じゃないか、さほど深刻な病原菌じゃないんだから、薬で叩くのが

一番早いじゃろうて。ま、人によっては自己免疫力で治してしまうがな」

「そ、そうなんですか……」

「ああ、あんまり人には言わん方がええで。憑依菌のことはな。敬遠されてしま

うで。うん、ワシは正直に言ってしまうんじゃが、たいていの医者は、風邪ひき

だとか、サルモネラ菌だとか、そういう菌の仕業ということにして、あまり憑依

菌の名前を患者さんに伝えたりはせんのでな」

「どうしてなんですか?」

「どうしてって、ほらな、そうやっていろいろ聞かれることになるじゃろう? 

面倒くさい。憑依菌なんてものは、ずーっと昔からあったんじゃが、非科学的な

イメージが強いから、医師の間でも評判が悪いんじゃ。まぁ、できるだけ安静に

して、あたたかくして、そうそう、薬を飲み忘れんようにな」

 一週間後、確かに症状は治った。いったいなんだったんだろう、憑依菌って。

あの女から、私は何をもらったと言うんだろう。もう一度あの医師に詳しいこと

を聞きたいと思って、病院に出向いたが、他院に移動したとのことで、会うこと

はできなかった。

                      了

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第六百四十四話 臨場 [文学譚]

 勤め先に続くいつもの道を歩きながら、足元が浮ついているような奇妙な感

覚に襲われる。ふらついているわけではない。しっかりと歩いているつもりな

だが、まるで自分の足で歩いていないような感じ。いや、確かに一歩ずつ前に

進んでいるのは私自身であるのだが、なんともいえず頼りない感じ。

 毎朝、同じ時刻に家を出て、同じ通りを歩いていく。目をつぶってでさえ歩ける

というのはたとえ話だが、そのくらいに馴染んだ道筋なのだ。アスファルトの車道

から数センチほど立ち上がっているコンクリートの歩道。ちょっと前までは何台も

の自転車が止められていたりして、歩きづらかったのだが、最近は規制が入って

放置自転車はほとんどなくなってしまった。すっきりした歩道を歩き継いでいく。食

堂やコンビニ、煙草屋など、見慣れた風景を通り過ぎて歩いている実感はあるの

に、足元だけがそれこそ地に足がついていないような感覚。

 これは今日にはじまったことではない。もう、ずいぶん前からこんな感じになって

いるのだと思い出した。そう、あれは母が亡くなった直後から。

 私は年老いた母を助手席に乗せて車を運転していた。週に一度、私はお休みを

とって、病気の母を病院に連れていった。母の病気は思わしくなく、かといってすぐ

にどうこうなるような病でもなく、とにかく悪化していないかという検査をすると同時

に、少しでも進行を遅らせるための処置が必要だった。それに、そろそろ痛みが出

はじめる時期でもあった。病院まで小一時間の距離であるが、大きな病院というも

のは、受付をしてからずいぶん待たされて、検査や診断を終える頃には、正午を

大きく過ぎている。お腹減ったよねぇと言いながら帰り道を走り、交差点の反対側

にある店で何か食べようと信号待ちをしていたら、左手から大きな車が、赤信号に

変わりかけているのに飛び込んできて、しかもハンドル操作を誤ったのだ。気がつ

けば私は病院に舞い戻っていた。

 白い壁、白い天井、白いベッドに横たわった私。痛みなどなかった。幸い私はどこ

にも怪我などなかったようだ。だが母は。病室にやって来た看護師に母の様子を訊

ねると、少しお待ちくださいといって誰かを呼びにいった。代わりに医師がやって来

て、静かな声で言った。「残念ですが……」

 母は病気で苦しむ前に、交通事故で逝ってしまった。即死だったそうだ。トラック

助手席側から来たので、母には直撃だったが、その空間がクッションになって、運転

席側にいた私はダメージを受けずに済んだのだ。葬儀を終え、初七日を済ませ、四

十九日も終えたあたりで、ようやく母の死を実感することができた。悲しみは一気に

やって来て、しばらくは去らなかった。

 母がいない家に、母の面影がはりついている。部屋のそこここに母の影を感じ、

かといって母の実体があるはずもなく、頼りなさだけを感じた。母が遺した品々と、

私の中に染み付いた記憶が入り乱れて、私は少しだけ混乱した。悲しみはとっく

に通り過ぎているのに、壁にかかった暦を見ているだけでも涙がこぼれてきた。

母の死はとっくに受け止めているのに、意味もなく虚しさの涙がこぼれた。

 このころから私の足元が浮つきだしたのだと思う。母は確かに亡くなったのだが、

果たして私はほんとうにきているのだろうか。あのときほんとうは母と一緒に死

んでしまったのではないだろうか。いやそうではない。私は生きている。だが、母と

一緒に死ぬべきだったのだ。病気の母だけを先に逝かせるなんて、そんなことを

受け入れるべきではなかったのだ。そのとおり。だからお前は死んでいるのだ。

肉は生きているのかもしれないが、魂はあのとき死んだに違いない。ほとんど妄

想といえる思いが波のようにやってきて、私はふらふらと歩く。歩いて仕事に出

かけ、無心に働き、またふらふらと歩いて帰ってくる。

 母が私を育てることを生きる糧にしていたように、病気の母の世話をすること

が私の生きる糧だったのだ。大げさかもしれないが、人生の目標を失った人間

は、魂が抜けてしまった人間だ。ふらふらと歩きながら、咳が出る。あれ。この

咳は? 肺を患った母が同じ咳をしていた。胸が苦しくなる。けへけへ。がふが

ふ。咳が止まらなくなる。ああ、苦しい。この身体は私のものだ。だが、身体の

中にいるのはほんとうに私なのだろうか? 私の身体に母が入り込んでいるの

ではないのだろうか。ふわふわと歩きながら、私は両手を突き出し、掌を見つ

める。まだこれは年寄りのものではない。確かに私の掌だ。だが、ほんとうにそ

うなのかどうか、自信がない。年老いた母の掌をちゃんと覚えているか? こん

なものではなかったか? 道沿いのビルのガラスに映る姿が目に入る。あれは

私か? 母か? 若いときの母なのかもしれないな。

 別に頭がおかしくなったわけではない。ただ虚しさを感じるだけ。私はすっかり

薄くなってしまった自分の影の上に足を下ろし、手応えのない地面をしっかりと

踏みしめた。

                                     了

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第六百四十三話 ペーパーレス時代 [可笑譚]

「我社も、そろそろペーパーレスを実施しようと思う」

 唐突に社長が宣言した。社内に波紋が広がる。それを知ったすべての社員が

驚き、のけぞり、不安に包まれた。いったいどうするつもりなのか。それでどうな

るのだ? みんなが持っている疑問はおおむね同じだった。ワンマン社長である

我社では、社長が言った言葉がすべてであり、絶対なのだ。だが、ナンバーツー

である常務が勇気を持って反論した。

「し、しかし社長。なぜそのような暴挙に?」

「暴挙だと? 何を言っておるのだ。いまや世界中がペーパーレスになろうとして

おるぞ。むしろ我社はそうとう遅れておる。パソコンだけならまだしも、スマホやら

タボレットとかいう、それ、あの板みたいなのを、みんな持ち歩いているではない

か。紙を持ってるやつなんぞ、もはやおらんぞ」

「あの、社長、それはタブレットのことでしょうか」

「おお、それじゃ、タボレット!」

「……タブ……ええ、いや、それとこれとはちょっと……」

「こないだはあのニューズウィーク社までが印刷を止めたというではないか」

「はぁ、それはその……」

「ニューズウィーク社と我社は歴史もよく似ておる。あそこはうちと同じように

八十年の歴史を紙と共に刻んできた会社じゃ。それがいま、紙をやめるのだ

ぞ」

「はぁ、それは存じておりますが……。うちは、あそことは違います。印刷する

会社ではないでしょう? ね、社長。うちは……」

「うちは?」

「ええ、うちは、紙屋ですよ!」

「それがどうした」

「うちがペーパーレスになどなったら、何が残るというのです。うちがトイレ

ットペーパーをやめてしまったら、市民は何で尻を拭くのですか?」

「おお……いいところに気がついたな。もちろん、スマホじゃ。尻ふきアプリ

をこしらえて、それで拭いてもらおうではないか。これこそ紙のルネッサンス

じゃ!」

「し、尻ふきアプリ? そんなものでどうやって?」

「そこを考えるのが、君たちのこれからの新しいしごとじゃぁないか!」

「スマホでアプリを立ち上げて……スマホの、この、角のところを割れ目

にあてがって……ちょうどそこのところに、画面に映った疑似紙が当た

るようにして、ええーっと、こう、こ、こうかな……?」

「おお、もう考えているのか」

「……しゃ、しゃちょうー、できません、できません! 大事なスマホがンコ

まみれになってしまいます!」

「そうか? タボレットでもだめか?」

「も、もっとダメかと……」

「ふーむ。スマホもタボレットも見込みなしか……ふーむ、!そうじゃ、浮か

んだぞ!」

「はい?」

「エアーじゃ!」

「エアー? 空気で……?」

「空気ではない、エア尻ふきじゃ」

「エア尻ふき?」

「ほれ、エアギターとか、エアマックとか言うておるがな」

「あの、エアマックは違うと思いますが……」

「とにかく、それじゃ。エア尻ふきでどうじゃ! グッドアイデアじゃろ」

「ぐど……愚度アイデア……しゃ、社長……」

 笑い事じゃない。つまり、素手で拭くわけで。諸君もこれからはエアで尻を

ふくことにできるか?

                                 了

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第六百四十二話 ダブル・バインド [文学譚]

 母は外向きの顔をくっきりと持った女だった。よそ様の前では、「まぁ、ウ

チの娘は勉強もできませんで、健康で元気でいてくれるだけでいいと思っ

ていますのよ」などと言うくせに、家にかえったとたん、もっとしっかり勉強

して、何かひとつくらい自慢できるものをつくりなさい! ときつい口調で言

ったものだ。そんな母に育てられた私は、とにかくひとつだけでも得意科

目を作らなきゃぁと、英語だけは頑張ったが、それでもようやく人並みの

成績を取れるくらいにしからなかった。

 学校を出て小さな機械メーカー就職した私は、グローバル企業を目

指すトップの姿勢が気に入っていた。

「社長もああおっしゃっているのだ。我社はこれからもっと海外に目を向

けて活動を行うためにも、社員一人ひとりがグローバルな視点で自分の

意見をきちんと発言できるようになってください」

 全体朝礼で本部長があまりに力説するので、私はついその気になっ

手を上げた。

「うん? 君は新入社員だね?」

「はい、あのぅ、私もグローバル・コミュニケーションスキルを磨くことがと

ても大事だと思います!

「うむむ……」

 予期しない発言に目を白黒させている本部長の隣にいた課長が割って入った。

「本部長、この子はまだ入社したてで何も分ちゃぁいませんので気になさらな

いでください」

 そして課長は私に向かって言った。

「君ぃ。君は空気を読めんのか? こういう話は黙って聞いていなさい! っ

たく、女子社員のくせにでしゃばって」

 帰り道。駅前で政治家が街頭演説を行っていた。

「平和な社会。紛争のない世界。そのためには、強い日本を作ることが大切で

す! 国民のみなさん、他国に負けない軍備を整えることが、我が国には必要

なんです!」

 私はなんだか軽い頭痛を覚えた。なんだか、世の中って複雑だなぁ。世渡り

の難しさを覚えながら、頑張らねばと気を取り直した。明日も朝が早い。私は

我を忘れるために、いつもの酒場がある方向へと足を進めた。

                                了

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第六百四十一話 予知 [可笑譚]

 明日、自分がどうなっているのか知りたいと思う。だれだってそうだろう?

いま懸命に続けている努力は報われるのだろうか。自分はいつかもっと幸せ

になれるのだろうか。そんな不安を抱えながら、人は皆生きている。だけど、

ほんとうに未来が知りたいか? あなたは何年には死んでいる。そんなこと

を知らされたら、もう、生きる気力も失ってしまうのではないか。

 自分の未来に気づいてしまった私は、すっかり生きる気力を失ってしまった。

昨日まであれほど前向きに生きてきたのに、どんなに努力を重ねたところで、

行き着くところは同じなのだと知ってしまったいま、私はもはや鬱状態を通り

越して、もうどうにでもなってしまえという自暴自棄な人間になってしまった。

朝から出社も拒否して家の中で暴れまくっていた私は、妻に促されて診療

内科の扉を開いた。私のこの病は、医者に看てもらってもどうしようもない

と知りながら。

 老医師は真っ暗な顔をして黙って座っている私の顔を見ながら、何を悩

んでいるのか話してみなさいと言った。私は話しても無駄です、信じてもら

えないと思うしと答えたが、それでは診察のしようもない。どんな話でも信

じる努力をするから、話してみなさい、そう促されて私は不承不承頭の中

に張り付いている自分の未来にまつわる話を語った。老医師は黙って聞

いていたが、私がすべての話を終えて、大きなため息を吐き出すのを待っ

てから口を開いた。

「そうかね、あなたは自分の未来を知ってしまったというわけですな。ふぅむ。

それはほんとうに確かなのかね? もしそれがほんとうなら、私はどうなる?

私は今年七十歳になるが、あなたはまだ六十歳にもなっていないじゃない

ですか。あなたの話通りだとすると、私はもっと早い時点で……」

 老医師は言葉を詰まらせた。なんだ、この爺さん、医者のくせに今まで知ら

なかったのか? 私は少しばかり驚いた。老医師は、言葉を詰まらせたあと、

私に対してどのような処置をしたものか考えているのだと言い訳をしたが、

ほんとうは事実を知って愕然としているのに違いない。私が掴んだ事実を公

にすれば、きっと世の中は騒然となることだろう。しかし、そんなことは……世

の中のほかの連中など、どうでもいい。私は自分のことだけで精一杯なのだ。

 ああ、いったいどうしたらいいのだ? 私は、私は、おそらくあと三十年くらい

しか生きられないという事実に気づいてしまったいま、もはや死ぬまでしか生き

られないかもしれないのだ……。

                                 了

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第六百四十話 遠隔コントロール [空想譚]

 大きな開口部のある部屋のリビング。ミズルは窓際のワークデスクの前でPC

に向かってひとり言を言いながらマウスを動かしている。へへ、こないだはちょ

いと危険だったな。あんまり上手くやりすぎて、逮捕者続出だったものな。俺の

手管はパーフェクトだからさ、官憲の奴らには見破れないんだなぁ、困ったこと

に。見破られないのはいいけれども、それじゃぁつまらない。何が目的かって、

俺はやつらとぎりぎりのところで勝負がしたいっていうことなんだから。なんとか

いうんだよな、俺みたいなの。なんだっけ、ゆうかい犯? いや違う違う、ああ

そう愉快犯。愉快犯だなんて,愉快な名前をつけちゃってさ。その割には、無

作為に選び出したユーザーのパソコンに、特性ウイルスを注入して、それで

そいつのパソコンを遠隔操作していたなんてことが、奴らにはわかんなかっ

たんだもんな。わからんというよりも、知らなかったんだな、そういうの。

 あのままだったら、俺がしかけたユーザーはすべて逮捕されてしまって、そ

のままだったろうな。それじゃつまらない。俺は勝負がしたいんだから。まぁ、

第一弾としては、見破れなかったという時点で俺の完全勝利なんだけど、試

合はコールドゲームじゃぁつまんないし。だから俺は、自分の手管を明かして

やった。別のところにまた遠隔パソコンからメールしてな。それからが面白かっ

た。ようやく操作の矛先をハッカー業界に向けてきたから面白くなりそうだった

んだけれども、そうなりゃぁ今度はこっちが危ない。いや、もう少しで操作の手

が及ぶところだった。もう、同じやり方じゃぁまずいから、今はさらに手の込んだ

やり方にしてるんだよ。

 ふふ。これはまた操作陣は困るだろうな。何しろ今度は、俺が遠隔操作してい

るパソコンから、さらにもうひとつ別のパソコンを遠隔操作して悪戯してるんだか

らな。いやぁ、テク的にはもういっちょうパソコンをかませることだってできるんだ

けれど。今回は一つかましで充分かな。へへへ。また官憲の奴らはまごつくだろ

うなぁ。けっけっけ。おもしれー。けけけっけ。さぁ、今度は誰が捕まるのかな?

   ◆   ◆   ◆

「おい大丈夫か、ちょっとやり過ぎじゃないのか?」

「でもさ、このくらい遊んだ方が面白いし」

「で、どうなんだい? 奴はまだ気がついてない?」

「ああ、もちろん気づいてないさ。全部自分の力で、自分の意思でやってると

思ってる」

「しかしまぁ、俺たちもすごい技術を開発したもんだよな。ITと生理学の融合

だなんて。まさか、遠隔操作されてるなんて、誰も思わないよな」

「まぁ、パソコンの遠隔操作はこないだの事件で随分知れわたったけどね。

まさか遠隔操作で自分の頭脳が操られているだなんて、そりゃぁ誰も気が

つかないわなぁ。こんなシステムを考えついたやつぁ、天才だね」

「そうだろ? 俺、オレだよ俺」

「へへ、それだって俺のスキルあってのことだろ?」

「俺たちちゃ、天才!」

「天才人間ハッカーだ!」

 ハッハッハ! ハッハッハ!

                           了

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第六百三十九話 つながり中毒 [文学譚]

 繁男はITガジェットが大好きだ。いま流行りのスマートフォンにも、タブ

レットという機器にも、いち早く飛びついたし、その後も新機種が出る度

に買い換えるなんてことをしているから、もったいないことこの上ない。

通勤電車の中ではもちろん、歩きながらもスマートフォンを左手に持っ

て右手でくりくりしながら前へ進む。会社の中でもデスクの上にスマート

フォントタブレットを並べて置いて、暇さえあればいじっている。

 商談をしていても、ポケットの中で”ポーン”と何かを知らせる電子音。

同時に鞄の中でも”ポーン”と音がする。こちらはタブレットが放った音だ。

「ちょっとすみません」

 繁男はポケットからスマートフォンを取り出しチェックする。先ほど書き

込んだつぶやきに返信があったようだ。ソーシャルネットワークでつぶやく

と、それはフェイスノートという別のシステムと連携させているから、同時に

そちらにも投稿される。同じ記事だけども、つぶやきの方でレスポンスがつ

き、フェイスノートの方では誰かが”イイネ! ”ボタンを押す。その度に、機

器が感知して、レスつきましたよ! イイネされましたよ! という合図の音

がポーンと鳴るのだ。

「あ、どうもすみません」

「何か急用のメールですか?」

「あ、いえ、たいしたことではないっす」

「あ、もしかしてあれじゃないですか? あ、ほら、ピヨッターってやつ」

「あ、ああ、ははは。実はそうなんです」

「なんだ、あなたもそれやってるんだったら話が早い。私もやってるので、フ

ォローし合いましょうよ」

「あ、そうなんですか。そうですねぇ、では早速」

 繁男は、ええーっとと言いながら得意先担当者の名前をアプリで検索して

すぐに見つけ出した。

「いま、フォローしましたから。それからフェイスノートの方も、リクエスト送り

ましたんで」

 ポーン。ポポポポポーン!

「お、おお、来ました来ました。や、こっちのも来ました。では、フォロー返しと、

リクエスト承認。はい、これで我々も繋がりましたよ」

「ということは、これからはこんなわざわざ顔を向かい合わさないでも、このツ

ールでお話できますね」

「そうだなぁ。じゃ、早速」

 @tokui 商談なう。

 @shigeo 得意先なう(^^)v 

 @tokui これで、時間が短縮できるってもんだよ。

 @shigeo @tokui そうですねー。こりゃあいいかも。

 @tokui @shigeo @tokui これからはこれで商談しようじゃないか。

 @shigeo @tokui あ、でも、情報ダダ漏れですよ。

 @tokui 機密事項はダイレクトメールでよろしく Rt @shigeo @tokui

 @itsumonoshito @shigeo @tokui あ、でも、情報ダダ漏れですよ。

ワタすぃにも、ダダ漏れ情報ちょ(^お^)/

 @shigeo  @itsumonoshito @shigeo @tokui お、スマソ。私のツレ

が割り込みました。やめてけれ。

 @tokui だが、目の前にいるのにこうやってスマフォ覗いて話す方が、落ち

着くね。

 @shigeo あ、徳井さんもですか! よかった。俺もです。

 @tokui じゃぁ、これからはこういうことで。

 @shigeo わかりました。では、今日はこのへんで、失礼。

 二人はスマートフォンを覗きながらのままでお互いに頭を下げて、打ち合わ

せ室を出た。なんと便利な。次からはこうしてわざわざ得意先までこなくてもよ

くなったぞ。短縮できた時間を、また別の書き込みに回せるってものだ。そうだ、

ほかのお客さんにもこれ、提案しよ。

 繁男が社に戻ると、上司が声をかけてきた。

「おお、どうだった? 話は進んだかな?」

「あ、課長。後でフェイスノートで報告します」

「フェイスノートでって君・・・・・・」

「あの、いい提案があるんです。これからはすべてこのスマートフォンで!」

 古井課長はスマートフォンを持たない。ガラケーと呼ばれているらしい二つ

折の携帯電話で、それでも一応携帯でピヨッターをやっている。フェイスノート

はあまり見ないようだが、PCでときどき見ているようだ。そんなだから、課長に

は少しハードルが高いのかもしれないけど、逆に、俺との社内業務をこれでや

れば、課長のリテラシーも上がるってもんだ。課長のために、よしひとつ、骨を

折ってやろうじゃないか。

 得意先との新たな展開に気を良くした繁男は、ますますいい気になって電子

機器とソーシャルネットワークの世界にのめり込んでいくのだった。

 ポーン。スポポポーン。ぽぽーん。ポーン。ぽーん。ぽぽぽぽぽぽぽーん。

                               了

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第六百三十八話 扉を開けば [文学譚]

 扉を開けば、すぐに中から悲鳴が聞こえた。いやぁ、きゃぁ、ごめん、すみ

ませーん! 尻をむき出しにした若い女子が慌てて扉に飛びつくところだっ

た。私も驚いて、ごめんー! と言いながら扉を閉めた。だが、障害者用の

トイレは男女共有で、誰でも使っていいことになっている。このビルには特

に特定の障害者はいず、広くて快適な割には誰にも使用されていないの

で、私はよくここを使うのだが、こんなことははじめてだ。ノックをしなかっ

たのは申し訳ないが、ちゃんと鍵をかけないで便器に座ってしまった女も

落ち度じゃないか。だが、こんな些細なことでも、私はいたく申し訳ないよ

うな気持ちになるのだ。極めて小心者だから。

 扉を開けば、かつてはあれだけ賑やかだった事務所は閑散としていて、

聞けば、自宅待機がほとんどで、退職してしまった者もいるという。長引く

不況は、いったい誰のせいなのだろう。

 扉を開けば、難しい顔をした社長が座っていた。促されるままにソファ

腰をかけ、社長の言葉を待った。残念だが、事務所は締めることになった。

退職金などの手当は、わかっているだろうが零細企業のうちには出せる

目当てがないのだ。申し訳ないが。リストラならまだしも、会社がなくなって

しまっては、文句を言う矛先がない。私は職を失った。

 扉を開けば、怖い顔をした大家が立っていた。もう半年分も滞っている。

明日中に今月の家賃が払えないなら、出て行ってもらうしかない。私には

払える目処がないというと、残念だが、それでは、と言った。

 扉を開けば、悲しい顔をした女がいた。残りの慰謝料は待てるが、せめ

子供の養育費だけは。別れた女房が、青い顔をしてそう言った。給料が

半減してしまった半年前から、振り込んでいないお金の催促だった。

 扉を開けば、冷たい機械が並んでいた。私は、無駄だということをわかっ

ていながら、もしやという思いからカードを機械に突っ込んだ。残高がありま

せん。期待通りの画面表示なのだが、私は腹が立って機械の足元を蹴っ飛

ばした。入口のところで立っていた警備員が驚いたような顔で鋭い視線をこ

ちらに向けた。

 扉を開ければ、にこやかな顔の店員が私に話しかけた。何をお探しでしょ

う? 強い睡眠薬をというと、そういうものはありません。有眠剤でも、医師

の処方箋が必要です。残念ですが。笑顔は不安そうな顔に変わっていた。

 扉を開けば、海の匂いと波の音が強く響いていた。こんなところで降ろす

わけにはいけませんよ、お客さん。タクシードライバーがそう言って、車の

扉を締めてしまった。まさかお客さん、崖から飛び降りるつもりなんじゃぁ

ないでしょうね。とりあえず、駅まで送りますから、考え直しなさい。老齢

の運転手はそう言って車を始動させた。

 扉を開けば、人の少ない寂しいホームがあった。海の町からここまでの

最終電車に乗せられて、またこの町に意味もなく舞い戻ってしまった。腹

が減っていた。ポケットにはもう小銭しか残っていない。 どうすればいい。

考えても仕方のないことだった。

 扉を開けば、暗闇があった。後ろで駅内の電灯が消されていく気配が

あった。駅の待合で過ごすことも拒否されてしまったのだ。あてもなくふら

ふらと歩き出す。大きな通りの向こうに知った顔を見たような気がした。私

は慌ててその人を追いかけようとした。右手から大きなトラックが近づいて

いることにまったく気がついていなかった。

 扉を開けば、ストレッチャーに乗せられて救急車に載せられようとしてい

るのは私の身体であるようだった。だが、私には意識がないのだった。

 扉を開けば、十年前に死んだ父と三年前に急逝した母が笑って立ってい

た。どういうことか? と聞くと、もう心配しないでいいと母が言った。これか

らまたみんなで暮らすのだと父が言った。私はまだ混乱していて、何がどう

なったのかわからなかった。だが、どうやら私が死んだらしいことがわかって、

安堵した。これでいいのだ。これが願いだった。

 また目の前に扉があった。さっきのが最後の扉だと思っていただけに、私

は驚いた。死んでなお扉を開かねばならないのだろうか。それとも、私はま

だ死んでいないのだろうか。何もわからない。わからないが、ここに扉が私

に開かれるのを待っていることは事実なのだ。どうする? どうもこうもない。

私はこの扉を開かねばならない。私はノブに手を伸ばした。扉がゆっくりと

開いていく。

                            了

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第六百三十七話 衣替えのシーズンに [妖精譚]

 「あのさぁ、うちはまだ衣替えができていないんだよね」

 春子が言うと、アキは意外そうな顔をして答えた。

「あら、衣替えなんって……随分久しぶりに聞いたわ」

「ええーっ? しないの? 衣替え」

「しないっていうかね、いつもできてるっていうのか、そういうことする必要

がないのよ」

「まぁ、それ、どういうこと? まさか……」

「見せてあげようか? ウチのワードローブルーム」

 初めてアキの家を訪れた春子は、想像していたよりも遥かに広いことに驚い

たのだが、確かにこの家なら大きな衣装部屋があっても不思議ではない。部屋

を見せてくれるといって廊下を進むアキの後ろを追いかけた。

「ほら、これが春服の部屋よ」

 アキが扉を開くと、部屋の中からフローラルの香りがして、明るい壁紙の色

が漏れた。ドアのところから中を覗くと、十畳近くはあろうかと思われるウォ

ークインクローゼットになっていて、ハンガーポールに春らしいパステル調の

衣装が並んで吊られているのが見えた。

「す、すごい。これ、全部春物ばかり?」

「そうよー」

 言いながら、アキは廊下を進んで次の扉を開いた。すると今度は青葉の香り

が漂ってきて、明るい陽射しのような光が漏れた。白っぽい夏の衣装が爽やか

に吊られている部屋の次は、秋服の部屋。フルーティな香りとともに、ベージュ

や茶系を中心とした衣装が並んでいた。その次は冬服部屋。ウールというか、

毛皮っぽい匂いとともに、黒っぽい衣装が多い印象だった。

「あんた、お金持ちだって噂には聞いてたけど、ここまでとは思わなかったわ」

「うふん、お金持ちってわけじゃぁないのよ。まぁ、確かにお部屋が広いのは

確かだけれども、衣装なんて決して高級なものばかりじゃないわ。入れ替えた

りするのって面倒くさいから、季節毎の衣装部屋にしてもらっただけよ」

 そんな風に言われると、もはや返す言葉もなく、そういうのをお金持ちって

いうんじゃない、と言いたくなるのを飲み込んだ。そんなことよりも、奥にあ

る次の部屋が気になったのだ。

「隣は……まさか、アクセサリールームだなんていうんじゃないでしょうね?」

「まさか。いくら私でもそんなものに一部屋使ったりはしないわ。ここはね、

春子んちはどうしてるのかしらないけど、スキンルームよ」

 スキンルーム? なんだそれ。 ああ、メイクルームってこと? アキが扉

を開いてくれたので、中を覗くと、日焼け止めクリームみたいな匂いがした。

他の衣装部屋に比べると、暗く狭い印象の部屋で、ハンガーにはやはり何か

がつり下げられていたので、あれは何かと訊ねると、アキは少し不思議そう

な顔で答えた。

「何って……スキンじゃない。ほら、あれが春用のホワイト肌、その隣のが

夏用の小麦肌、ひとつ空いた向こうが冬のもち肌スキンよ」

「それって……」

「ああ、秋用のはいま私が使ってるから。ほらこのしっとり肌スキンのよ。

こないだ秋用のに着替えたばかりだから、ほら、まだ身体に馴染んでないの。

春子とか、そういうのどうしてるの? ほら、私は着替えるのへただから、

ここんところがちょっと引きつったりしちゃってて……」

 アキは着ていたブラウスの後襟を少しつまんで後ろに引っ張った。する

と首の下の背中に、着ぐるみについているようなファスナーが見えて、そ

のあたりが少し吊って皮がよじれているのだった。

                      了

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第六百三十六話 仮定菜園 [文学譚]

 誰かに教えられたわけではない。大根一本を買ってきて、包丁で切った葉っ

ぱのところ、以前はそのまま生ゴミと一緒に捨てていた。おばあちゃんは、大

根の葉っぱはお漬け物にしたら美味しいよなんて言ってたけど、私は糠床を持

っていないし、浅漬けのノウハウも知らない。気が向いたときにはお味噌汁の

中に葉っぱを放り込んで食べたこともあるけれども、なんだか面倒くさい。だ

からほとんど捨ててきたのだ。

 だけどあるとき、短くきられているけれども、まだ青々とした葉っぱが急に

可哀想になって、小鉢の中に水を入れてみたのだ。すると三日もするとその先

が伸びてきてかわいい赤ちゃんのような葉が生まれているのを見つけた。なん

だかとても可愛いくて、大事に育ててみようと思った。だけど五日目には枯れ

て腐ってしまった。水をかえてやることを知らなかったからだ。私はようやく

学習して次からはちゃんと毎日水を変えてやることを覚えた。

 にんじんはヘタの部分を小鉢の水の中に浸けているだけで、小さな葉っぱが

伸びてきた。今度はこまめに水をかえてやり、可愛い人参の葉を枯らすことの

ないように注意した。それから野菜を育てるのがとても楽しくなって、大根や

人参のほかにも、茄子やトマトなどいろいろな野菜を育っていくようになった。

 こういうのを家庭菜園と言うことを後から知った。専門家の言葉では、キッ

チン・ガーデニングなんていうそうだけど、私のはそんなに格好良くはない。

野菜のくずを小鉢に入れて並べているだけだからだ。小鉢はそんなにたくさん

持っていないので、ある程度育ったらベランダの植木鉢に移し替えてやる。す

るとまたどんどん育ってくれるのだ。

 ひとつだけ面白い話がある。友人をウチに呼んで騒いだあと、お酒に酔って

しまって、ベランダで吐いてしまったのだ。私はベランダに水を撒いて後始末

したのだが、しばらくすると、なにも植えていないはずの鉢植えから、小さな

芽が伸びてきた。何だろうと思って水をやっていると、どんどん伸びて、やが

て実が成った。それは小さなトマトだった。そういえばあの日はみんなでトマ

トサラダも食べいた。どうやら友人の腹の中から出たトマトの種が植木鉢の中

で育ったのだと思った。二個成ったトマトのひとつを持って出かけ、生みの親

である友人にプレゼントすると、不思議そうな顔をしていたのを思い出す。

 こんなことでさえ野菜は育つのだから、キチンと植えてやれば、ほんとうに

水をやるだけで育ってくれるから嬉しい。これって、育てる愉しみだけでなく、

大きく育ってくれたら、食べることができるという大きなメリットがある。私

の家は決してお金持ちではないので、これは大いに助かる。私は、家庭菜園な

んて言葉を覚える前に、もう自分で野菜作りをはじめていたというわけだ。

 今、ベランダにはいろいろなものが植わっている。大根、人参のヘタはもち

ろん、ネギの根っこ、カイワレ、トマトのヘタ、胡瓜、レタス、なんでも端っ

この、今まで捨てていた部分を植えてみてる。実験のつもりで、もっとほかの

ものを試して見ている最中だ。サツマイモ、ジャガイモ、タマネギ、みかん

皮、バナナの皮、イワシの尻尾、エビの尻尾、豚肉の脂身、ホルモンの固いと

こ、パンのヘタ、固くなったご飯、ピーナッツの皮、ポップコーンの屑、キャ

ラメルコーンのかす、卵の殻。

 野菜は必ず芽が出るだろうけれども、イワシやらポップコーンの芽が出たら

嬉しいな。卵の芽が伸びて、白い小さな卵の実なんか成ってくれたら、私、嬉

しくって泣いてしまうかもしれないな。もしもっていう実験から、これは家庭

菜園というよりも、仮定菜園っていうべきかしら? 楽しみたのしみ。

                     了

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